暗記しない勉強法 ~医師の実践してきた勉強法~
はじめに
皆様こんにちは。
今回で3回目の勉強法の記事になります。
前回の続きになりますので、まだ読まれていない方は読んでみてください。
第1回目↓
nyoronyoronyoro.hatenablog.com
前回(第2回目)↓
nyoronyoronyoro.hatenablog.com
勉強=暗記ではない!
勉強なのに暗記しなくていいの?と疑問に思われた方も多いと思います。
この勉強法は正確には「なるべく暗記しない勉強法」です。
巷では暗記法の本などをよく見かけ、「勉強=暗記」と思っている方もいるのではないでしょうか。
はっきり言います。暗記は勉強法の中の一部でしかありません。
私は暗記力に自信がなく、私生活でもよく物忘れをします(汗)
暗記力は皆さまの方が良いと思われます。
暗記力では他の学生に負けてしまうと考え、「暗記しない勉強法」を思いつきました。
大学受験の勉強や、医師国家試験の勉強は確かに必要な暗記量が多いです。
だからこそなるべく暗記が必要な量を減らすことが必要です。
この暗記量を減らすテクニックを身に着けることが、一般的な学生が周りと差をつけるのに必要なことなのです。
また暗記した内容は必ず忘れます!
この勉強法を意識することで内容を忘れても思い出せるようになります。
暗記力には自信があるという方にはこの記事は必要ないかもしれません汗
暗記しない勉強法
どうやって暗記量を減らすかというと、暗記が必要な範囲をはっきりさせるということです。
勉強において「暗記すべき領域」と、「暗記できない領域」がありますが、そのほかにも「暗記もできる領域」があります。
この「暗記もできる領域」をなるべく暗記のみに頼るのでなく、
自分で考えていつでも思い出せるようにすることで、暗記量を減らすことができます。
上の図でいうとピンクの「暗記すべき領域」は暗記しなければいけない領域です。
青の「暗記できない領域」は誰も暗記できないので、暗記量にはかかわってきません。
一番重要なのが黄色の「暗記もできる領域」です。
この領域を暗記に頼らず、自分の頭で考え出せる状態にすることで暗記量が減らせます。
また、「暗記もできる領域」を増やし、「暗記すべき領域」を減らすことも必要です。
つまり「暗記もできる領域」を増やし、しかもその領域を暗記せずに考えて求められる状態にすることで暗記量は減らせます。
数学の問題では?
抽象的な話が続いてしまい、すみません。
例えば、次のような問題があったとします。
この問題を解くときには、円の面積の求め方を覚えておく必要があります。
円の面積=半径×半径×π
この公式も考えれば覚えなくてもいいのですが、ある程度は覚える必要があります。
次に図のような扇型の面積の求め方の公式もあるのですが、
扇形=半径×半径×π×中心角/360
この公式は覚える必要はありません。
なぜなら考えれば公式自体を簡単に求めることができるからです。
このように公式でさえ、覚える必要のあるものとないものがあります。
暗記力で勝負しない方は、覚える項目を減らすようにする必要があります。
世の中の公式は誰かが考えたものなので、理論的には自分でも考えることができます。
しかし、難しい公式で自分では考え出せない公式などは暗記した方が早い場合もあります。
そこは自分でこの公式は自分でも思いつくな、と思うものはあえて意識して覚えないこと良いと思います。
次回、他の教科でもこの「覚えない勉強法」が使えることを説明していきます。
ぜひご覧ください。
簡単!!中心溝の見分け方
中心溝とは
中心溝を挟んで前方に中心前回、後方に中心後回があります。
中心前回は運動野があり、随意筋の運動に重要な役割があり、
中心後回は感覚野があり体性感覚に重要です。
このように中心溝は頭部CT・MRIを読影する際、同定することが重要です。
中心溝の特徴
中心溝を見つけるポイントは、中心前回と中心後回の違いを見分けることです。
中心前回は中心後回より太く、このとこから見分けることができます。
また中心前回にはprecentral knob signといわれる中心溝へ突出する部分があり、
見分けるポイントです。
また中心前溝は前頭葉の上前頭溝と交わっており、中心後溝も頭頂葉の脳溝と交わっています。
しかし中心溝は他の脳溝と交わりません。
以上のことをまとめると中心溝の見つけ方は、
①中心前回が中心後回の方が太い
②中心前回と中心後回は他の脳溝と交わるが、中心溝は交わらない
③中心前回にはPrecentral knob signがある
リンパ節腫大の良性・悪性の鑑別
良性のリンパ節腫大
リンパ節は癌の転移やリンパ腫のほかにも炎症による反応性の腫大もあります。
そのためリンパ節腫大もエコーやCT、MRIで見つけたら良性なのか、悪性なのか鑑別する必要があります。
炎症により反応性に腫大している場合、リンパ節が扁平であることが多いです。
そのため縦横比が0.7以下になるといわれています。
またリンパ門も保たれることが多いです。
リンパ門の確認はエコーで行うことができます。
悪性のリンパ節腫大(リンパ腫)
リンパ腫により腫大している場合、リンパ節は球形(縦横比0.7以上)であることが多いです。
また内部が均一に低エコーになります。
腫瘍であるため血流が増加したものが多く、カラードプラで血流の増加を確認することができます。
悪性のリンパ節腫大(転移性)
転移性の癌による腫大の場合も、リンパ節が球形(縦横比0.7以上)、血流が増加していることは同じです。
リンパ腫と違うのは内部が不整になることです。
これはリンパ節内部で壊死が起きているからです。
下の表に以上のことをまとめてみました。
|
良性 |
リンパ腫 |
転移性 |
形 |
扁平(縦横比0.7以下) |
球形(縦横比0.7以上) |
球形(縦横比0.7以上) |
リンパ門 |
保たれる |
消失 |
消失 |
血流 |
少ない |
多い |
多い |
内部エコー |
均一 |
均一 |
不均一 |
線維性腫瘍と粘液性腫瘍は遅れて造影される
通常の腫瘍の造影仕組み
通常の腫瘍は血管新生が盛んになっているため、血流が増加し造影効果が高まります。
また血流が多いため造影晩期にwashoutされます。
前回のブログにて詳しく紹介しているので参考にして頂けると幸いです。
脳とそれ以外の組織の造影される仕組みの違い?(前回)↓
nyoronyoronyoro.hatenablog.com
線維性腫瘍の場合
線維性腫瘍は血管新生があまり盛んではありません。
また細胞成分が少なく線維成分に造影剤がトラップされることにより晩期に濃染することが多いです。
通常の腫瘍のように早期に濃染し、晩期にwashoutするようなことはあまりありません。
粘液性腫瘍の場合
粘液性腫瘍は周囲に粘液成分を作ります。
その粘液成分に造影剤がトラップされることにより、晩期に造影されます。
つまり線維性腫瘍と粘液性腫瘍はどちらも晩期に造影されるということです。
線維性腫瘍と粘液性腫瘍の区別の仕方
この二つを区別するためにはMRIが適しています。
T2で線維性腫瘍は低信号ですが、粘液性腫瘍は著明高値になります。
付箋復習勉強法 ~医師の実践してきた勉強法~
はじめに
医師の実践してきた勉強法シリーズ第2回です。
前回の続きになりますので前回をまだ読んでいらっしゃらない方はぜひ読んでみてください。
前回(第1回)↓
nyoronyoronyoro.hatenablog.com
勉強法を紹介する前に
私が自分で勉強法や勉強の仕方を考えるときに大切にしていることがあります。
それは、具体的であるかどうかです!
具体的でなければ勉強するとき状態に学習効果が大きく左右されてしまいます。
例えば本を読むとき、「ある程度読んだら内容を復習する」という勉強の仕方では、勉強の計画があいまいすぎます。
一体どのタイミングで復習するのか、復習にはどのくらい時間をかけるのかが具体的に決まっていません。
この状態で勉強を続けてもその時その時で復習ができたりできなかったりします。
勉強の質にムラができてしまうのです。
なので「1ページ進むごとに前のページの内容を1分思い出す」という勉強法にすると、復習をコンスタントに行え、しかも1分という時間も決まっているのでどのくらい復習するか迷うことがありません。
この迷うことがないというのが勉強法においてとても重要だと思います。
なぜなら復習するかしないかそのたびに判断しているとそれだけで疲れてしまうからです。
ただでさえ勉強で頭を使うのですから、不要な所では頭を使わない工夫が必要です。
付箋復習勉強法
お待たせいたしました。メインコンテンツです。
この勉強法は私が高校生の時に考え、医学部の勉強でも大いに活躍してくれました。
この勉強法に必要なものは付箋、教科書のみです。
教科書でなくても、ドリルなどの問題集でも大丈夫です。
まず付箋を2枚、教科書(もしくは問題集)の1ページ目に貼ります。
次に好きなページ読んでいきます。
読み終わったら付箋①を読み終わったページに貼ります。
1日目の勉強が終わった時点では1ページ目に付箋②、読み終わったページに付箋①が貼られています。
2日目に勉強するときには、付箋②の貼られている初めのページから復習します。
復習が終わり付箋①まできたら、付箋②を付箋①のページに移します。
次に新しい部分を読み進めます。
読み終わったら付箋①を最後のページに貼ります。
3日目以降も同じように付箋②~付箋①の箇所を復習し、付箋①から新しい部分を読み進める形になります。
長々と分かりにくい説明ですみません。
端的に言うと、前回の勉強範囲を復習してから新しい範囲を勉強するということです。
それを付箋でしるしを付けているだけのことです。
この勉強法は単純で誰でも思いつくものだと思います。
しかし、この単純であることがとても重要です。
これにより確実に復習を1回行うことができ、しかも単純であるがゆえに汎用性が高く、たいていの教科で使うことができます。
また単純なため復習するかしないかで迷ってしまうこともありません。
人の記憶は指数関数的に忘れていきます。
このエビングハウスの忘却曲線によると、人が忘れるスピードは初めが最も高く、徐々に緩やかになっていきます。
1日後であれば67%忘れるとされています。
このため翌日復習することは実に理にかなっていると思われます。
とても簡単でいて効果が高い勉強法なので皆さんやってみてはいかがですか。
次回、いかにして暗記から逃れるかについて解説します。
「暗記しない勉強法」については次回!
ぜひご覧ください!
次回↓
nyoronyoronyoro.hatenablog.com
脳とそれ以外の組織の造影される仕組みの違い?
脳の造影される仕組み
脳の場合、血液脳関門(BBB)があるため正常では造影剤が間質に染み出してくることはありません。
しかし癌の場合、周囲のBBBがある程度破壊されるため、造影剤が間質に染み出し造影されます。
脳以外の組織の造影される仕組み
脳以外の組織では、癌細胞がEGFRなどの血管新生因子により血管が豊富になり透過性も亢進することにより、周囲の組織よりも造影効果が高くなります。
医師の実践してきた勉強法①
はじめに
このページでは私が医学部受験、医師国家試験の勉強で使用した勉強法について紹介していこうと思います。
どれもオリジナルの勉強方法なので他のサイトや書籍には書いてないと思います。
ちなみにですが、これから紹介する勉強法で頭が悪い私でも医学部現役合格することができました。
勉強する上で最も大切なこと
皆さんは勉強するときに大切なことって何だと思いますか?
勉強法で工夫すること?友達と一緒に勉強すること?
私が勉強する上で最も重要だと思うことは、フィードバックすることです。
フィードバックとは自分の現在の学習状況を振り返り、その成果を確認することです。
具体的には学習の記録を取りそれをもとに学習状況を把握したり、テストの結果から学習方法の成果を把握することです。
なぜその様なフィードバックが必要かというと、誰でも使える万能な勉強法は存在しないからです。
そのため新しい勉強法を試し、記録などのフィードバックを受け、また新たに勉強法を変えるという作業が必要なのです。
このループを作ることが自分に合った勉強法を探す最善策だと思っています。
フィードバックの方法としておすすめなのが勉強の記録をとることです。
他のフィードバックの方法としてはテストを受けることがありますが、これのみを重要視することはデメリットが大きいと考えます。
なぜならテストは一回の時間がかかりすぎます。
学校の定期テストなどでは回数も限られており、皆が受けているため周りとの差が付きません。
そのためフィードバックとしてはあまり高い効果を期待できません。
高頻度にフィードバックを受ける方法としてよいと考えるのが学習の記録をとることです。
具体的には手帳に自分の学習した教科と、その学習時間を記録するのです。
勉強の成果は学習時間に大きく影響を受けます。
そのため学習時間を記録し、自分が今の勉強方法でどのくらいの勉強時間を稼げているかを把握することが大切なのです。
もし効率的と思った勉強方法でも学習時間をあまり稼げていなければ自分には合っていないということです。
また学習時間を記録することはモチベーションの維持にもつながります。
毎日何時間は勉強するというように自分で決めれば、より効果的と思います。
学習した教科を記録することで教科間の勉強時間のアンバランスに気づくこともできます。
私は高校時代、使用する教科書、学習する上での工夫をメモスペースに書き、カレンダーに自分が勉強した教科と時間を記録しました。
その数字から自分に合わないと思った勉強法は捨て、新しい勉強法に切り替えました。
このホームページではこれまで私が実践してきた勉強法を紹介しますが、実際にやってみて勉強時間が稼げていないようであれば合ってないと思られるので、違う勉強方法に切り替えてみてください。
次回は付箋を使った簡単だけれれども、効果絶大な勉強法を紹介します。
ぜひご覧ください!
次回↓
nyoronyoronyoro.hatenablog.com