リンパ節腫大の良性・悪性の鑑別
良性のリンパ節腫大
リンパ節は癌の転移やリンパ腫のほかにも炎症による反応性の腫大もあります。
そのためリンパ節腫大もエコーやCT、MRIで見つけたら良性なのか、悪性なのか鑑別する必要があります。
炎症により反応性に腫大している場合、リンパ節が扁平であることが多いです。
そのため縦横比が0.7以下になるといわれています。
またリンパ門も保たれることが多いです。
リンパ門の確認はエコーで行うことができます。
悪性のリンパ節腫大(リンパ腫)
リンパ腫により腫大している場合、リンパ節は球形(縦横比0.7以上)であることが多いです。
また内部が均一に低エコーになります。
腫瘍であるため血流が増加したものが多く、カラードプラで血流の増加を確認することができます。
悪性のリンパ節腫大(転移性)
転移性の癌による腫大の場合も、リンパ節が球形(縦横比0.7以上)、血流が増加していることは同じです。
リンパ腫と違うのは内部が不整になることです。
これはリンパ節内部で壊死が起きているからです。
下の表に以上のことをまとめてみました。
|
良性 |
リンパ腫 |
転移性 |
形 |
扁平(縦横比0.7以下) |
球形(縦横比0.7以上) |
球形(縦横比0.7以上) |
リンパ門 |
保たれる |
消失 |
消失 |
血流 |
少ない |
多い |
多い |
内部エコー |
均一 |
均一 |
不均一 |