線維性腫瘍と粘液性腫瘍は遅れて造影される
通常の腫瘍の造影仕組み
通常の腫瘍は血管新生が盛んになっているため、血流が増加し造影効果が高まります。
また血流が多いため造影晩期にwashoutされます。
前回のブログにて詳しく紹介しているので参考にして頂けると幸いです。
脳とそれ以外の組織の造影される仕組みの違い?(前回)↓
nyoronyoronyoro.hatenablog.com
線維性腫瘍の場合
線維性腫瘍は血管新生があまり盛んではありません。
また細胞成分が少なく線維成分に造影剤がトラップされることにより晩期に濃染することが多いです。
通常の腫瘍のように早期に濃染し、晩期にwashoutするようなことはあまりありません。
粘液性腫瘍の場合
粘液性腫瘍は周囲に粘液成分を作ります。
その粘液成分に造影剤がトラップされることにより、晩期に造影されます。
つまり線維性腫瘍と粘液性腫瘍はどちらも晩期に造影されるということです。
線維性腫瘍と粘液性腫瘍の区別の仕方
この二つを区別するためにはMRIが適しています。
T2で線維性腫瘍は低信号ですが、粘液性腫瘍は著明高値になります。